約5年前、地元・石川県から誕生した“自衛隊の歌姫”として、
私は鶫真衣(つぐみ まい)さんについて記事を書きました。
それは誇りと感動を記すものであり、今もその気持ちは
色あせていません。彼女は現在、陸上自衛隊中央音楽隊に所属
国内外で活躍する存在に。その歌声と生き方は、音楽という枠を
超えて人々の心に深く響いています。
鶫真衣さんプロフィール
名前:鶫真衣(つぐみ・まい)
生年月日:1987年10月5日(37歳)
出身地 :石川県金沢市
所属組織;陸上自衛隊
軍歴 :2014年‐
最終階級:3等陸曹(現役)
自衛隊入隊の理由、中部方面音楽隊での活動
国際的な科学者の父を持つ鶫真衣さん
鶫さんの父、鶫真一さんは国際的にも著名な金沢大学の工学者であり、
レーザー工学や医用工学の分野で世界的な業績を上げた人物です。
そんな環境で育った彼女もまた、真摯に一つの道を歩む姿が印象的である。
ただし、その道は科学ではなく音楽、そして「国防」という厳しい現場に身を
置くという選択でした。
鶫真衣さんの学歴
● 石川県立金沢辰巳丘高等学校芸術コース音楽専攻
● 国立音楽大学音楽学部演奏学科声楽専修卒業
● 洗足学園音楽大学大学院音楽研究科声楽専攻修了
南日本音楽コンクール優秀賞、若き音楽家のためのコンクール最優秀賞
フレッシュコンサート最優秀賞と審査員グランプリ賞をはじめ数多くのコンクールに
入賞しています。
歌で人の力になりたい――自衛隊を選んだ理由
自衛隊に入隊した理由を問われた際、鶫さんは「自分の歌で人の力になりたい」と語っています。
単に歌手を目指すなら、コンサートホールや舞台の世界でも十分に活躍できただろう。
しかし彼女は、あえて「制服を着る」という選択をした。
国立音楽大学を卒業後、陸上自衛隊中央音楽隊のオーディションに挑み、2014年に入隊。
先輩・三宅由佳莉さんの存在と影響
三宅由佳莉さんが歌う行進曲「軍艦」/ Yukari Miyake sings the march “Man of War” https://t.co/e7Qkq9khO6 (@YouTubeより) pic.twitter.com/boLkoYcq18
— 超インドア派ヱリー🎀 (@GoyonoS0222) November 21, 2024
当時、女性でソプラノを担う自衛官はごくわずかで、その先駆けとしては三宅由佳莉さん
(海上自衛隊東京音楽隊)が知られていました。
鶫さんが大きな刺激を受けたのが、海上自衛隊東京音楽隊所属の三宅由佳莉さんです。
三宅さんは自衛隊初の公式ソリストとして、震災後の式典などで活躍しており、
「自衛官であると同時に、音楽家として人に寄り添う姿」に深く感銘を受けたとのこと。
鶫さんの選択や表現にも、同じスピリットが息づいています。
迷彩服に身を包み、訓練に挑む歌姫
鶫さんもまた、音楽隊員であると同時に「自衛官」としての訓練にしっかりと臨んでいる。
迷彩服に身を包み、野外での訓練や行進、体力測定などを行う姿は、ひとりの
プロフェッショナルとしての覚悟がにじむ。
自衛隊は特殊な組織だ。災害派遣や国際貢献など、有事に備える集団において、
音楽は単なる芸術ではなく「士気の維持」や「慰問」「癒やし」の役割を担う。
鶫さんはその意味をよく理解し、歌の力で人々を支えることを自らの使命としている。
中部方面音楽隊での地域密着の活動
鶫真衣さんは、陸上自衛隊初の音楽の要員として入隊したソプラノ歌手です。
配属当初は中部方面音楽隊(伊丹駐屯地)に所属し、関西・中部エリアでの
広報活動や慰問演奏を中心に活躍しました。
演奏会だけでなく、災害支援活動における慰問演奏など、地域に密着した
活動にも多く携わってきた。
鶫さんの澄んだソプラノが、避難所や病院、記念式典などの場でどれほど
人々の心を和ませたことだろうか。
中央音楽隊で広がる舞台と責任
今晩は #oekjp が精力的に行っている能登半島地震復興応援コンサート 金沢公演を石川県立音楽堂で聞いてきました。今回は金沢出身のソプラノ 鶫真衣さんが登場。OEKに陸上自衛隊中央音楽隊の管打楽器メンバーを加えての演奏で指揮は柴田昌宣さん。終盤の能登の曲を中心に熱気に溢れた公演になりました pic.twitter.com/kDSSyfdOVS
— O E K f a n (@oekfan) November 27, 2024
防衛省の公式イベントや国際式典、YouTube配信などを通じて、鶫さんの歌声は今や
国内外の多くの人々に届いている。
その姿を見ていると、「音楽家である前に、自衛官である」という芯の強さが伝わります。
「同じ地元出身として、テレビやYouTubeで鶫さんの歌声を聴くたびに
誇らしい気持ちになります。
凛とした姿と、優しい表情、そして強い覚悟。それらすべてが、歌に表れているように思います。
石川県出身の若者が、自らの志を持って国を背負い、音楽という武器で人々に希望と
癒しを届けている。その事実だけでも、私たちにとっては誇りです。
鶫真衣さんは、華やかであると同時に、非常に地に足のついた人物だ。これからも、彼女の
歩む道が多くの人々の心に響き続けることを願ってやみません。
まとめ
鶫真衣さんは、ただの「美しい歌声を持つ人」ではありません。
科学者の家に育ちながらも、「人を支えたい」という思いを胸に
自衛隊へと進み、現場に根ざした活動を続ける姿には、芯の強さと
真の優しさがにじんでいます。
地元の誇りであり、日本全体に癒やしと敬意を届ける存在。
これからも、鶫さんの歩みに大いに注目していきたいと思います。
2024年11月28日に石川県観光大使に就任しました。