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坂東元(旭山動物園の園長)の編み出した動物が持つ生態や能力を引き出すよう工夫した行動展示とは?

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坂東元氏のプロフィールや「行動展示」で動物園界に与えた衝撃を探りたいと思います。

1961年、北海道旭川市で生まれました。

父親の仕事の関係で全国の地方都市に移り住みました。

御多分にもれず、学校になじむことができず、いじめも経験しました。

しかし、自然に恵まれた環境の中で昆虫やザリガニ捕りにあけくれ、

幼虫からサナギ、成虫へ脱皮するカブトムシにも子供心に感動を覚えて行きました。

 

北海道小樽桜陽高等学校を卒業

酪農学園大学獣医学部獣医学科を卒業

獣医の資格をとりました。

86年より旭山動物園に飼育展示係として行動展示を担当しました。

 

動物が持つ生態や能力を引き出すよう工夫した行動展示は旭山動物園を

一躍有名にしました。

 

 

旭山動物園は閉園の危機に迫られていました。

2002年、建物の老朽化も進み、施設の新設が考えられました。

これが現在に至る転機になったのです。

「ここにラッコはいないのか?ただのアザラシだけか?」と来園者に言われて

悔しい思いをした事があり、それで通路の真ん中に透明な筒を床から天井まで通して、

そこをアザラシが泳げるようにしました。

 

これはザラシが水中を垂直に移動すると言う習性をうまく利用したものです。

限られた250トンの水の中で、どうしたら「アザラシらしさ」に目が向くか、

水中を自由自在に泳ぐ能力の高さがストレートに伝わるか。

結果、

筒の中を通る「ただのアザラシ」を見た来園者から、

大きな歓声が上がりとても嬉しかったそうです。

 

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まとめ

ただのアザラシが喜んでもらえてのは本当に良かったですね。

旭山動物園は動物がなくなると飼育場に「喪中」の張り紙を

出しお知らせしてるそうです。

動物たちの最期は「ありがとう」を伝えて送りたい思いが込められているのです。

いのちの大切さを伝えたいから、「生」も「死」も伝えたいのです。

そのような考えから成り立っているのは素晴らしい事ですね。

キングペンギンの散歩は旭山動物園の冬の風物詩は、エサを獲るために海まで歩く

習性を生かした取り組みと、いろいろ工夫されてます。歩く姿が愛らしいです。

赤字続きの動物園を立て直されたのは並大抵のことではなかったでしょう。

年間300万人の来場者で、上野動物園を超えたときはご苦労も多かったと

思います。

これからも来園者を動物たちと共に迎えて欲しいものです